脳神経外科ジャーナル
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Cranial fasciints of childhood の1例
前田 剛岸本 広志小川 惠弘牧山 康秀西本 博
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1996 年 5 巻 4 号 p. 286-290

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抄録
cranial fasciitis of childhoodの1例を経験したので報告した.生後7カ目児に右側頭部の小腫瘤として発見され,その後2カ目の間に増大した.来院時には径2cm,弾性硬,非可動性で皮膚異常はない.頭蓋単純写で同部に円形の透亮像を認め,手術では骨膜より頭蓋骨内板に至る乳白色の腫瘤を認め摘出した.組織学的には,粘液状基質を背景に,線維芽細胞様の紡錘形細胞が束状もしくは花むしろ状を示す部分を認め,細胞間には炎症細胞浸潤を認めた.本疾患は年少児に多くみられ,術前の鑑別診断は困難であるが,摘出により予後は良好である.
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© 1996 日本脳神経外科コングレス

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