1998 年 7 巻 9 号 p. 541-547
中大脳動脈狭窄性病変37例40病変に対し, DSAとともにMRA, 3D-CTAを施行し, 両者の有用性について検討した.このうち25病変にはCTのMIP画像も追加し, 検討対象に加えた.MRAは狭窄にfalse negativeや過小評価はなく, 85%が過大評価を示した.3D-CTAでも過大評価の傾向にあったが, 48%は正確な狭窄率を抽出できた.MIP画像では84%がDSAの狭窄率と一致した.以上の結果より, MRAは造影剤や被爆の問題, false negativeがないことなどからスクリーニングに適しており, 狭窄率が疑われた場合, 二次的検査としてMIP画像を加えた3D-CTAを行うことが望ましいと考えられた.