脳神経外科ジャーナル
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クモ膜下出血ならびに脳梗塞を合併した前大脳動脈解離の1経験例
加藤 徳之山田 雄三兵頭 明夫能勢 忠男
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2000 年 9 巻 3 号 p. 157-161

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抄録
本邦ならびに欧米諸国からの脳動脈解離の報告は近年増加傾向にある.過去の報告によると, その好発年齢は比較的若年成人で, 部位は欧米諸国にては中大脳動脈系, 本邦においては椎骨動脈系に多いとされている.その発症形式は虚血症状が多く, 時にクモ膜下出血として発症し治療に難渋することがある.前大脳動脈系に発生した解離性脳動脈瘤の報告は近年増加の傾向にあり, われわれが検索し得たもので22症例存在したが, 依然稀な症例であると考える.いままでの報告によると虚血症状での発症例が多いが, 今回われわれはクモ膜下出血と脳梗塞の両者で発症した前大脳動脈解離で, 保存的加療により良好な経過を辿った症例を経験したのでここに報告する.
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© 2000 日本脳神経外科コングレス

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