2019 年 44 巻 1 号 p. 35-39
目的:橈骨遠位端骨折の術後の患者に対する日常生活動作を指導するためのパンフレットの作成を目的に,患者への調査を行った.
対象と方法:対象は,当院で骨接合術を行った17例17手である.調査は,Hand 20と患者から不安の声が多い項目(更衣,食事,清潔保持,移動,排泄,炊事,洗濯,掃除)についてのアンケートで,おのおのの動作の獲得状況を手術から1,2,3および6カ月後の時点で調査した.
結果:Hand 20では,力を要する回内外動作や重いものを持つ動作の獲得に時間がかかっていた.アンケートでは,食事,清潔保持,排泄,洗濯動作は手術から2カ月後の時点で,更衣,移動,炊事,掃除動作は3カ月後の時点でおおむね可能になっていた.
考察:本調査から退院後の日常生活動作の状況を詳細に把握することができた.退院後の生活に周囲の理解と協力を得て良好な治癒過程をたどるために,パンフレットは有用なものになると考えられた.
結論:今回の調査にもとづいて患者への日常生活動作の指導に有用なパンフレットを作成し,活用したい.