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認知心理学研究
Vol. 14 (2016) No. 1 p. 1-7

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http://doi.org/10.5265/jcogpsy.14.1

原著

非効率的な視覚探索において,同じ位置に探索刺激が繰り返し提示され,ターゲットとディストラクタの位置関係のみが試行間で変化するとき,探索時間は繰り返し回数に依存して長くなっていく(視覚探索における累積的抑制効果).これは前試行以前で生じた抑制が現試行まで繰り越されることで起こると考えられている.本研究では,この累積的抑制効果が,ディスプレイ画面上に刺激が提示されている位置(環境内の位置)が瞬間的に変化した場合でも刺激の配置(刺激間の相対的な位置関係)が保たれていれば生起するかについて検討した.実験の結果,このような事態においても累積的抑制効果が生起した(実験1).また,累積的抑制効果は刺激が画面上から消失した直後,刺激提示領域の右端よりスムースに運動して再び出現した場合にも生起した(実験2).これらの結果より,累積的抑制効果は環境内における刺激位置が変化した場合でも同じ配置が保たれていれば生起すると考えられる.

Copyright © 2016 日本認知心理学会

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