2006 年 4 巻 1 号 p. 43-45
情報獲得モデルは,Wason選択課題の回答者は提示される規則に対してより尺度化情報量の多いカードを選択しているとし,その典型的な回答パターンを説明しようとした.このモデルでは人間が尺度化情報量の差を検出できることが仮定されるため,本研究では,新たに考案した“順位づけ課題”を実施することにより,人間はどれほどの感度で尺度化情報量の差を検出できるのかを測定した.この結果,本研究で測定された人間の感度によって,情報獲得モデルのパラメータの取りうる値の範囲は制限されることが明らかになった.