61 巻 (2008) 3 号 p. 137-140
消化管のストーマはクリーブランドクリニックの原則に基づき臍を避けた下腹部に造設されることが多いが,臍部にストーマを造設し良好なケアができた症例を経験した.症例は74歳,女性.既往に慢性腎不全,貧血,洞不全症候群,慢性心不全,脳梗塞後遺症が存在した.横行結腸癌による大腸閉塞で入院となったが全身麻酔下に切除術を行うにはリスクが高いと判断し,局所麻酔下に横行結腸双孔式ストーマ造設術を行うこととした.患者は小柄痩せ型であり,面板が貼付できる平面を得ること,ほぼ寝たきり状態であることなどを考慮し臍部にストーマを造設した.術後経過は良好で,家族によるストーマケアができるようになり退院された.近年結腸ストーマを造設する機会は減少したが,症例によっては臍部がストーマ造設部位の良い選択肢になりうると考えられた.