日本大腸肛門病学会雑誌
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症例報告
リンパ節転移を認めた6mmの直腸カルチノイドの1例
村川 力彦
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2008 年 61 巻 6 号 p. 342-346

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抄録

症例は56歳男性.血便を主訴に受診.下部消化管内視鏡にて,直腸に隆起性病変を認め,生検にて直腸癌と診断した.その肛門側には10mm弱の亜有茎性ポリープを認めた.手術は腹腔鏡補助下低位前方切除術を施行.切除標本では直腸Rbに20mmの1型腫瘍と,6mmのIspポリープを認めた.病理学的所見では直腸癌は高分化型腺癌でpSM1, pN0であった.ポリープはカルチノイドで,pSM1, ly1, v0, 1群リンパ節1個に転移を認めた.
10mm以下のカルチノイドはリンパ節転移を認める可能性が低く,局所切除となる場合が多い.しかし微小カルチノイドであっても,脈管侵襲が認められれば,リンパ節転移の可能性があり,根治手術が必要と考えられた.微小直腸カルチノイドに対する腹腔鏡手術は低侵襲であり,良い適応と考えられた.

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© 2008 日本大腸肛門病学会
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