日本大腸肛門病学会雑誌
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症例報告
横行結腸皮膚瘻に対して内視鏡併用下フィブリン糊充填が著効した1例
直井 大志知久 毅
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62 巻 (2009) 2 号 p. 94-98

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抄録

消化管手術後の合併症として,難治性の腸管皮膚瘻を経験することがある.今回我々は,医原性の難治性結腸皮膚瘻に対して,内視鏡併用下にフィブリン糊充填を行い著効した1例を経験したので報告する.症例は65歳男性.上部消化管穿孔に対する開腹手術後に,ドレーンによる腸管の圧迫壊死のため結腸皮膚瘻が形成された.1カ月以上の保存的治療で改善しないため,大腸内視鏡併用下にフィブリン糊の瘻孔内充填を行った.結腸開口部からフィブリノゲン液を,皮膚開口部からトロンビン液を同時に瘻孔内へ注入するというこれまで他に報告のない注入方法を用いて,1度の施行で再発なく完全瘻孔閉鎖に至った.内視鏡を併用し,フィブリン糊を注入する方法は,瘻孔全体を充填できる有効な手段であると考えられた.

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© 2009 日本大腸肛門病学会
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