日本大腸肛門病学会雑誌
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原著
転移性大腸癌に対するS-1/CPT-11併用療法: 生存期間に関与する因子
中房 祐司隅 健次矢ケ部 知美宮崎 耕治
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2009 年 62 巻 3 号 p. 147-153

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抄録

本研究では転移性大腸癌に対するS-1/CPT-11併用療法における生命予後因子を検討した.治療スケジュールはCPT-11(60mg/m2)を第1, 15日に点滴静注,S-1(80mg/m2)を第1∼21日の連日経口投与,1コース28日とし,治療前後の臨床的因子と全生存期間の関係を解析した.登録33症例の全生存期間中央値は18.7カ月であった.多変量解析では全身状態(PS)(p=0.0027),治療コース数(p<0.0001),二次治療(p=0.0477)が全生存期間に関する有意な因子であった.各群間の全生存期間(中央値)の比較では,PS2群(11.5カ月)はPS0/1群(>19.4カ月)よりも有意に短く(p=0.0013),二次治療FOLFOX群(>22.2カ月)はUFT/LV群(13.0カ月)よりも有意に長かった(p=0.0027).本療法による長期生存には,治療継続とFOLFOXなどの二次治療が重要である.PS不良患者は他の化学療法や補助的治療の選択などの慎重な判断が必要である.

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© 2009 日本大腸肛門病学会
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