日本大腸肛門病学会雑誌
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症例報告
当科におけるcolitic cancerの手術症例の検討
齋藤 徹清家 和裕幸田 圭史小田 健司宮崎 勝
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2009 年 62 巻 3 号 p. 169-175

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抄録

潰瘍性大腸炎の手術症例54例中,大腸癌を合併した4例を報告する.症例1: 25歳女性.発症8年目にSD移行部のIspポリープに対し内視鏡的粘膜切除術を施行し,病理診断が腺癌のため手術を施行した.症例2: 36歳男性.発症17年目にdysplasiaを2病変認め手術を施行した.病理診断は高分化型腺癌であった.症例3: 48歳女性.発症16年目の大腸内視鏡検査で穿孔し緊急手術を施行した.上行結腸に3型の中分化型腺癌,多発するIIa+IIc病変を認めた.症例4: 48歳女性.発症24年目に巨大結腸症の診断で紹介受診した.大腸亜全摘術を施行したが直腸は切除不能であった.術後の直腸生検で印環細胞癌の診断であった.これらの症例のように炎症の活動性が低い場合でも,罹病期間が長い潰瘍性大腸炎では発癌リスクが高く,効率的なサーベイランスが望まれる.

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© 2009 日本大腸肛門病学会
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