日本大腸肛門病学会雑誌
Online ISSN : 1882-9619
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ISSN-L : 0047-1801
特集 主題 I:痔核診療のすべて
III.内痔核治療に対するゴム輪結紮術の成績と古典的治療
吉川 周作稲次 直樹増田 勉内田 秀樹久下 博之横谷 倫世山口 貴也山岡 健太郎下林 孝好稲垣 水美
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2010 年 63 巻 10 号 p. 826-830

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抄録

近年内痔核治療は多様化され,様々報告されている.そんななか患者のニーズも長期の入院治療は敬遠され,Day surgeryを望む患者が増加している.古典的治療やゴム輪結紮療法は肛門機能を損なうことなく根治手術に近い効果が期待できることから再評価の必要がある.そこで,これらの手技の紹介と成績を報告する.古典的な内痔核治療である分離結紮術は主に3度から4度の内痔核に施行され,多くの症例は外来通院で行われている.結紮された痔核は1週から3週で壊死脱落し,更に2週から3週間で上皮化し治癒する.術後の出血は1%以下であった.疼痛対策として塩酸キニーネが用いられている.ゴム輪による結紮療法は外痔核の無い2度から3度の内痔核が良い適応で,2週間程度で脱落し,痛みは0.8%から33.2%,出血は0%から18%であった.80%から90%は症状が改善し,1.2%から12%に根治手術が追加されている.

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© 2010 日本大腸肛門病学会
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