日本大腸肛門病学会雑誌
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特集 主題 II:クローン病の治療のアップデート
II.Crohn病におけるInfliximab・GCAPの位置づけと今後
鈴木 康夫
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2010 年 63 巻 10 号 p. 863-868

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抄録

生物学的製剤Infliximab(IFX)は既にクローン病治療における中心的治療薬の一つとして位置づけられている.IFXの導入により腸管病変は粘膜治癒まで実現可能となり維持療法の継続で粘膜治癒状態を長期に維持することも可能になった結果,従来の治療法に比べ再燃率の減少・入院率の減少・手術率の減少が実現し,クローン病患者の長期予後を大きく改善しQOLの高い日常生活に復帰することが期待される.しかしIFX投与の実施に際しては,immuno-modulater併用の是非や維持投与中の効果減弱発現時の対応など今後解決しなければならない課題も少なくない.最近クローン病においても薬物療法とは全く異なる治療法である顆粒球吸着除去療法(GCAP)が実施可能になり,新たな治療の選択肢として注目されている.GCAPは既に潰瘍性大腸炎においては寛解導入時の標準的治療法として汎用されているがクローン病においては未だ十分な使用経験に乏しく,今後適切な運用方法に関する検討がなされ有効に実施されクローン病治療に寄与することが期待される.

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© 2010 日本大腸肛門病学会
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