日本大腸肛門病学会雑誌
Online ISSN : 1882-9619
Print ISSN : 0047-1801
ISSN-L : 0047-1801
特集 主題 II:クローン病の治療のアップデート
III.Crohn病腸管合併症への内科治療とその予防
辻川 知之馬場 重樹安藤 朗佐々木 雅也斎藤 康晴藤山 佳秀
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 63 巻 10 号 p. 869-874

詳細
抄録

Crohn病の腸管合併症には狭窄,内瘻・外瘻や出血などがあり,一旦生ずると多くの症例では手術が必要なため,QOLが低下する原因となっていた.近年,狭窄は内視鏡的バルーン拡張術にて手術を回避できる症例が増加している.また,外瘻は抗TNF-α抗体で約3割が閉鎖可能であるが,内瘻は狭窄をともなうことも多く効果が少ない.出血に対しても抗TNF-α抗体投与はまず試みるべき治療である.ただし,これら腸管合併症を予防するためには臨床的寛解の維持だけでは不十分で,潰瘍を治癒させることが必要である.粘膜治癒を目指すために,患者個々の病態に対する有効な薬剤を組み合わせたコンビネーション療法を行うべきである.

著者関連情報
© 2010 日本大腸肛門病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top