日本大腸肛門病学会雑誌
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症例報告
大量出血を契機に手術に至った大腸神経鞘腫の1例
成廣 哲史諏訪 勝仁牛込 琢郎佐々木 茂真岡本 友好矢永 勝彦
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2017 年 70 巻 6 号 p. 400-403

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抄録

患者は65歳,男性.10年前検診で受けた下部消化管内視鏡検査にて下行結腸に約3cm大の粘膜下腫瘍を指摘された.生検および画像検査で悪性は否定的であったため,経過観察されていた.その後腫瘍径,形状に著変はなかったが,最近になり血便を主訴に受診した.血液学検査でHb 7.1g/dlと著明な貧血を認め,下部消化管内視鏡検査で既知の腫瘍から出血が認められたため腹腔鏡下結腸部分切除術を施行した.病理組織学的検査では神経鞘腫の診断であった.神経鞘腫が消化管に発生する頻度は少なく,大腸原発は極めてまれである.神経鞘腫は転移,悪性化することもなく,無症状であれば経過観察されることもある.臨床症状にも特異的なものはなく,貧血を契機に手術に至った例は,PubMed,医中誌を検索した限りでは自験例を含め2例であった.

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© 2017 日本大腸肛門病学会
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