日本大腸肛門病学会雑誌
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症例報告
直腸癌術後に異時性発症した人工肛門部癌に対して腹腔鏡下切除術を施行した1例
田島 佑樹平田 玲原 良輔出張 玲子本郷 久美子
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2021 年 74 巻 2 号 p. 82-87

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抄録

患者は77歳男性.直腸癌に対して腹腔鏡下Hartmann手術を施行後,3年無再発生存中であった.術後フォローアップとして施行した大腸内視鏡検査で,人工肛門部に25mm大の2型腫瘍性病変を認め,生検で中分化型腺癌の診断であった.

造影CT検査では,腹壁浸潤やリンパ節転移,遠隔転移を認めなかった.人工肛門部に発生した異時性大腸癌(cT2N0M0 cStageI)と診断し,腹腔鏡下に人工肛門部を含めた結腸切除および再人工肛門造設術を施行した.人工肛門部に発生した大腸癌に対し,これまで本邦で腹腔鏡手術を施行した報告例はなく,手術手技を含めて報告する.

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© 2021 日本大腸肛門病学会

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