日本大腸肛門病学会雑誌
Online ISSN : 1882-9619
Print ISSN : 0047-1801
ISSN-L : 0047-1801
潰瘍性大腸炎患者の細胞性免疫能に関する研究
小林 俊介
著者情報
ジャーナル フリー

1984 年 37 巻 5 号 p. 573-583

詳細
抄録

潰瘍性大腸炎症例を対象として, PHA, Con Aによる末梢血リンパ球芽球化率, PHA皮内反応, リンパ球subset, モノクローナル抗体を用いた T cell subset, 末梢血ロゼット形成阻止因子などの免疫機能検査を行い, 各病期, 治療別, 罹患範囲別における細胞性免疫能について検討した.その結果, 1) PHA皮内反応, PHA芽球化率は, ともに低下したが, 治療別, 罹患範囲別による相違は認められなかった.2) 免疫複合体と関連の深い血清中ロゼット形成阻止因子が病期にかかわらず高率に認められた.3) 潰瘍性大腸炎で増加するTγは, cytotoxic T cellの1つであり, PHA, Con Aに対する反応の相違から, suppressor T cellと考えられている大腸癌のTγとは異っていることが示唆された.4) モノクローナル抗体を用いた T cell subsetのうち, 活動期では緩解期に比べ, OKT8+T cellは有意に減少し, OKT4/OKT8比は有意に上昇していた.

著者関連情報
© 日本大腸肛門病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top