日本大腸肛門病学会雑誌
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注腸X線検査同日併用 Total Colonoscopyによる大腸癌精密スクリーニングの有効性
北野 寛野垣 正宏野垣 正樹尾関 武郎升森 茂樹木村 弘藤野 和己野垣 茂吉
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1984 年 37 巻 5 号 p. 603-607

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抄録

当院で大腸ファイバースコープを導入した昭和53年以降5年間における大腸癌, 特に早期癌の拾い上げ成績を検討し, 大腸癌の精密スクリーニング法について考察した.但し家族性ポリポージスの癌化例および進行癌の切除範囲に含まれた早期癌は除外した.
この5年間に拾い上げられた大腸癌は404個 (うち早期癌121個30%) であった.年度毎の新患総数に対する大腸癌の発見率は0.6%から1.1%に, 全大腸癌に占める早期癌の割合は12%から37%に向上を見た。この間, colonoscopyの適応が, 注腸透視で異常のあった部位に対する検査から大腸癌のハイ・リクス者に対する初回精密検査としてのtotal colonoscopy (注腸透視同日併用) へ拡大された結果, 注腸透視およびcolonoscopyの総検査数に対する早期癌の発見率が0.2%から0.9%に上昇, 検査の効率化がみられた.
以上から, 大腸癌の精密スクリーニング法としては “注腸X線検査同日併用total colonoscopy” が最も効率的と考えられた.

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