日本大腸肛門病学会雑誌
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若年者虫垂カルチノイドの2例
唐木 芳昭宗像 周二藤田 敏雄沢田石 勝真保 俊田沢 賢次藤巻 雅夫
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1984 年 37 巻 5 号 p. 608-612

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抄録

13歳女子と同じく13歳男子の虫垂カルチノイド2例を経験した.前者は急性虫垂炎として手術され, 切除標本虫垂内腔尖端に9×9mmの隆起性病変を認めた.割面は黄白色髄様であった.組織学的には, 充実性腫瘍胞巣を示すカルチノイドで, 漿膜下まで浸潤していた.Grimelius染色.Fontana-Masson染色共に陽性で, 電顕的には80~400nmの多形性内分泌顆粒が証明された.術後5年7カ月再発なく健在である.後者は同じく虫垂炎として手術されたが, 切除標本の肉眼所見では, 腫瘤は全く認め得なかった.組織学的には, 固有筋層に浸潤するスキルス様の微小病変が虫垂尖端にあり, Grimelius染色は陽性, Fontana-Masson染色は陰性であった.電顕的に134-174nm大の高電子密度円形内分泌顆粒が認められ, カルチノイドと診断された.術後28ヵ月再発なく健在である.

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