日本大腸肛門病学会雑誌
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進行直腸癌を合併した巨大直腸脱の1手術例
小田桐 弘毅唐牛 忍藤井 昌彦藤田 正弘今 充小野 慶一鳴海 裕行
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キーワード: 直腸腫瘍, 直腸癌, 直腸脱
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1984 年 37 巻 5 号 p. 613-617

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抄録

進行直腸癌を合併した48歳男性の巨大直腸脱を経験したので報告した.
直腸腫瘍合併直腸脱の報告例は本邦過去30年間で2例, 欧米過去10年間で1例にすぎない.自験例を含めた4例で特徴的なことは, 単純な直腸脱に比して脱還納困難, 便通異常, 血便の頻度が高いことであった.したがって直腸脱患者でこれらの症状を伴う例では直腸腫瘍合併も考慮し, すみやかに検索を進める必要があることを痛感した.
自験例に対し術前に癌合併を確診し, さらに直腸脱運動の映像工学的観察, 直腸肛門内圧・反射について検討したが直腸癌合併のための特有な所見は認められなかった.術式は根治を目的としてMiles手術を施行したが, 症例によってはanterior resectionの適応となる場合もありえよう.

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