日本大腸肛門病学会雑誌
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Steroidの減量により内視鏡像の増悪したSchonlein-Henoch紫斑病の1例
武安 宣明西川 邦寿五十嵐 良典新井 功関 清沢井 寛人酒井 義浩
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1984 年 37 巻 5 号 p. 623-627

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抄録

Schonlein・Henoch紫斑病に下部消化管内視鏡検査を施行し, 興味ある所見を得たので若干の文献的考察を加えて報告した.
症例は51歳, 男性.腹痛と血尿と主訴として入院.入院直後より四肢に紫斑が出現し, 下血を来たした.症状, 検査等よりSchonlein-Henoch紫斑病と診断, steroidにて治療を開始したが, steroidの漸減とともに症状の再燃, 増悪を来たした.上記症例に対し, 治療開始時, 症状再燃増悪時, 症状改善後の各々に下部消化管内視鏡検査を施行し, 下部消化管粘膜面の変化と症状の病勢の変化とを観察した.治療開始時には下部の消化管粘膜には小出血点が散在するのみであったが, steroid減量中症状増悪を来たした時点では, 下部消化管全体にびまん性の粘膜下出血斑と浮腫像が認められ, 症状改善後には同部位の粘膜面の変化は消失していた.
以上のことよりSchonlen・Henoch紫斑病の下部消化管粘膜面の変化と症状の病勢の程度が, ほぼ一致することが観察された.

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