日本大腸肛門病学会雑誌
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消散性肛門直腸痛(Proctalgia Fugax)
とくにその成因の解明について
高野 正博松田 保秀松田 正和
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1987 年 40 巻 4 号 p. 380-385

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抄録

消散性肛門直腸痛は,発作性に起こり,かつ消褪する痛みで,発作が治まるとまったくその痕跡を留めないとされ,この点で他の器質的疾患と大いに趣きを異にしている。その原因についてはさまざまの仮説があるが,いずれも推定の域を脱せず,現在まで原因不明の疾患とされている,われわれは過去32例の当疾患を経験したが,いずれの症例においても骨盤後面,特に仙骨,尾骨,肛門挙筋などに限局性の圧痛点が認められ,われわれはこれがいわゆる疼痛のtrigger pointであると判断した。この部分に診断と治療を兼ねたブロックを行うことによって,ほとんどの症例で症状は軽快,消褪した。以上のことより,当疾患の原因解明に大きなアプローチを得たと思われるので報告する。

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