日本大腸肛門病学会雑誌
Online ISSN : 1882-9619
Print ISSN : 0047-1801
抗癌剤局注を併用した直腸癌術前照射療法
内視鏡・生検による効果判定
更科 広実轟 健岩崎 洋治大津 裕司
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40 巻 (1987) 7 号 p. 855-861

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抄録

進行直腸癌に対する術前照射療法の効果を高めるため,抗癌剤の腫瘍内局注併用療法を施行した。これらの治療前後に内視鏡検査と生検を施行し,照射単独例や切除標本病理所見と比較検討した。
局注併用例は狭窄の改善,腫瘍辺縁隆起の平坦化など内視鏡的に著しい改善例が多くみられた.また切除標本肉眼所見との比較では,局注併用例に瘢痕収縮傾向が少く,このような差が内視鏡的改善程度に影響しているものと考えられた.
照射後の生検結果は照射単独例全例が陰性で,局注併用例では55.6%が陽性であった.これらの生検結果や生検で得られた病巣の組織学的変化と,切除標本の照射効果との問には明らかな相関を認めなかった.このような結果から42.6Gy照射後の生検によりその治療効果を予測することは極めて難しいことが示唆された.

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