41 巻 (1988) 7 号 p. 884-890
1982年より87年までの6年間に内視鏡診断した早期大腸癌293個につき検討した.内詳はm癌217個,sm癌76個である.早期癌の形態をくびれのあるもの(+)とないもの(-)にわけると,m癌はくびれ(+)83%であるのに対してsm癌はくびれ(+)46%で,m癌とsm癌では形態に差がみられた.部位別でみると,直腸,右結腸でくびれ(一)の早期癌が多い.そのうちでは直腸に陥凹型Sm癌,右結腸に扁平早期癌が,それぞれ多い傾向がみられた.S状結腸ではくびれ(+)の早期癌が多かった.大腸では早期癌がくびれ(+)のものが圧倒的に多いといわれてきた.診断法の進歩によって従来診断されなかったような形態の早期癌が診断されるようになったため,必ずしもそうではなく,とくにsm癌ではくびれのないものの方がむしろ多いことがわかった.