日本大腸肛門病学会雑誌
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IV女性と便秘
平塚 秀雄
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1990 年 43 巻 6 号 p. 1070-1076

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抄録

便秘は, 一般に女性は男性より多く, 老人になるに従って増加するといわれている。実際にどの調査をみても, 女性の便秘は男性に比べてかなり高い数字を示している。一般外来外来患者で便秘患者の7割を女性が占めているという報告もある。その理由にはいくつかの要因があるが, 女性特有の体の機能や生理が関係し, 中でも最も影響するのが月経である。女性は思春期に初潮をみて, 更年期に閉経するまで約40年の間, 毎月のように月経とつき合うわけであるが, その月経時に便秘を訴える人は少なくない。つぎに妊婦の半数は便秘症ともいわれている。妊娠すると, 生理的, 物理的, 精神的な要因に加えて生活環境, その他黄体ホルモン (プロゲステロン) の関係で便秘が増加すると考えられている。便秘の定義を述べ, 女性の便秘の疫学を中心に述べた。

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