日本大腸肛門病学会雑誌
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MRI (Magnetic Resonance Imaging)による直腸癌リンパ節転移診断
板橋 道朗
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1992 年 45 巻 2 号 p. 123-131

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抄録

直腸癌の手術適応は正確な術前進行度,とくにリンパ節転移診断に基づき選択されることが理想的である.著者は直腸癌64例について,MRIによるリンパ節転移診断の可能性と限界を検討した.傍直腸リンパ節転移診断では, 0.5 teslaMRI装置は正診率95.8%と0.15teslaMRI,CTに比べ最も優れた正診率を示していた・側方リンパ節転移診断では,MRIを用いた新しい断層法(骨盤側壁矢状断像)を開発し検討を行った.本法による脈管の同定率は外腸骨動脈100%,内腸骨動脈100%,内腸骨動脈前枝末梢分岐86.7%,閉鎖動脈100%,閉鎖神経:右60.0%,左86.7%であった.骨盤側壁矢状断像のリンパ節転移正診率は,中直腸動脈根リンパ節転移93.3%,閉鎖リンパ節転移93.3%で,0.5teslaMRI横断像およびCTの両リンパ節を合わせた正診率,各々79.2%,87.3%に比し優れており,有効な診断法と考えられた.

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