日本大腸肛門病学会雑誌
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大腸腫瘍における癌遺伝子,癌抑制遺伝子の免疫組織学的検討
とくに表面型腫瘍の特異性について
湯川 雅彦藤盛 孝博里中 和廣前田 盛
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1992 年 45 巻 2 号 p. 196-201

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抄録

大腸表面型腫瘍19例,隆起型腫瘍21例を対象にras遺伝子産物およびp53の免疫組織学的検討を試みた.ras遺伝子産物の陽性率は表面型ではcarcinoma, high grade dysplasia, low grade dysplasiaすべて0%であった.隆起型ではcarcinoma 66%, high grade dysplasia 88%, low grade dysplasia 0%であった.p53の陽性率は表面型ではcarcinoma 50%, high grade dysplasia 20%,low grade dysplasia 0%.隆起型ではcarcinoma 50%, high grade dysplasia 50%, low grade dysplasia 0%であった.このことから表面型大腸腫瘍の発癌にはrasの関与は少なく,p53は隆起傾向を示す病変と同様,表面型においても発癌に関与することが示唆された.

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