日本大腸肛門病学会雑誌
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III. 照射療法と縮小手術
更科 広実斉藤 典男布村 正夫中山 肇滝口 伸浩豊沢 忠佐野 隆久中島 伸之井上 育夫白井 芳則
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1992 年 45 巻 8 号 p. 1145-1151

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抄録

進行直腸癌に術前照射を併用した機能温存手術の治療成績を検討した,各種画像診断法による腫瘍の縮小率は組織学的著効例ほど高い傾向がみられた.組織学的には照射により局所再発high risk因子(壁深達度,ew,n)の改善が認められ,合併切除例の減少と縮小手術の増加が示唆された.とくに術前照射例の壁深達度ss(a1)以下の症例には側方リンパ節転移が全て陰性であったことから,このような術前照射著効例では骨盤神経叢の温存が可能と考えられた.この神経叢を温存した術式では,術後の排尿障害や性機能障害の頻度が低下し,良好な機能温存が得られていた.

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