日本大腸肛門病学会雑誌
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透析アミロイドーシスに発生した直腸穿孔の1例
清水 忠夫吉松 和彦森 正樹加藤 博之高橋 直樹遠藤 俊吾芳賀 駿介梶原 哲郎湖山 信篤
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1993 年 46 巻 6 号 p. 768-771

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抄録

透析アミロイドーシスは通常の透析膜では除去されないβ2-ミクログロブリン由来のアミロイドが骨や関節,内部臓器に沈着し,多様な障害を引き起こす疾患で,長期透析患者の手根管症候群や骨病変が大きな問題となっている.しかし透析アミロイドーシスの消化器病変に関する報告は少ない.われわれは慢性糸球体腎炎による腎不全で,14年間透析療法を受けている62歳の男性に発症した直腸穿孔を救命し,切除標本の酵素抗体法による検索で,β2-ミクログロブリン由来のアミロイドを証明しえたので文献的考察を加えて報告する.

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