1994 年 47 巻 10 号 p. 1127-1133
目的:切除不能大腸癌肝転移に対する5FU肝動注療法の効果を検討した.方法:5FUは360mg/m2/Dを2-4週間体外ポンプにて持続動注(P1, P2)後180mg/m2/Dの1週間投与を隔週ごとに繰り返した. P3;5FU1,000mg/m2/Dを週1回5時間かけて投与した,P4;Infusaidを用いて5FU250mg/Dを持続投与し,MMC 4-6mgを月1回投与した.結果:P1とP2には計19例が登録され,奏功率は61,1%, P3には4例登録され,奏功率は50%, P4には11例登録され,奏功率は55.6%あった.消化管出血が3例に合併し,手術が施行された.結論:5FUによる肝動注療法は切除不能大腸癌肝転移に対して腫瘍小効果がある.