日本大腸肛門病学会雑誌
Online ISSN : 1882-9619
Print ISSN : 0047-1801
大腸sm癌の転移のリスクファクターに関する検討
岡部 聡
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47 巻 (1994) 7 号 p. 564-575

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抄録

接眼マイクロメーターを用いて大腸sm癌の間質内浸潤量を測定し,各予後規定因子との相関関係につて検討した.大腸sm癌の粘膜筋板および粘膜下層内での間質内浸潤部の垂直方向の広がりをsm depth,水平方向の広がりをsm widthと定義した.転移・再発陽性sm癌14病巣と陰性sm癌158病巣についての検討の結果,sm depthが500μmかっsm widthが2mm以下を微小浸潤(grade-I),sm depthが1000μmまたはsm widthが4mm以上を高度浸潤(grade-III)と分類すると,脈管侵襲などのリスクファクター,転移・再発の有無との間に相関性を示した.本法は,大腸sm癌の間質内浸潤量を比較的簡便に推定することが可能であり,また手術材料のみならず,内視鏡的切除標本についても客観性,再現性のある測定が可能であることから,大腸sm癌の治療方針,とくに内視鏡的切除後の腸切除の要否の決定に有用と考えられた.

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