日本大腸肛門病学会雑誌
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潰瘍性大腸炎に対する回腸嚢肛門吻合術後の妊娠,分娩について
坂下 吉弘竹末 芳生横山 隆大毛 宏喜
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2000 年 53 巻 3 号 p. 173-177

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抄録

潰瘍性大腸炎に対し,大腸全摘,回腸嚢肛門吻合術を行った若年女性患者の妊娠出産を含めた術後のquality of lifeについて,女性患者23例のうち,20~39歳の12例に対してアンケート調査を行い検討した.術後の出産症例は5例で,計7児出産していた.回腸瘻閉鎖から初回出産までの平均期間は3年8カ月(1年7カ月~8年3カ月)であった.分娩方法は帝王切開が3例計5回,経膣分娩が2例計2回であった.帝王切開の理由は,児逆位,胎児仮死,早期剥離で,いずれも産科的な適応によるものであった.児性別は男児4例,女児3例で,7例とも妊娠週数は,正期産であった.生下時体重は2,638g~3,778gで,いずれも正常児で身体的異常を認めなかった.妊娠中に排便回数の増加を認めた症例はなかったが,2例で妊娠後期に漏便の増加を認めた.しかし,分娩後,妊娠前の状態に戻り,機能低下を残す症例はなく,回腸嚢肛門吻合術後の妊娠,出産は安全であると結論した.

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