日本大腸肛門病学会雑誌
Online ISSN : 1882-9619
Print ISSN : 0047-1801
稀な大腸悪性腫瘍の臨床病理学的検討
第54回大腸癌研究会アンケート調査報告
西村 洋治関根 毅小林 照忠網倉 克己坂本 裕彦田中 洋一
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 57 巻 3 号 p. 132-140

詳細
抄録

稀な大腸悪性腫瘍(高分化または中分化腺癌以外の悪性上皮性腫瘍)の特徴を明らかにするために,第54回大腸癌研究会でアンケート調査を行った.大腸癌研究会に所属する266施設のうち109施設から回答を得た.稀な大腸悪性腫瘍は4,277例で,大腸癌手術総数65,671例のなかでは6.3%であった.占居部位では,扁平上皮癌は肛門管に,内分泌細胞癌は下部直腸に多くみられた.肉眼分類では,印環細胞癌は4型が多く,内分泌細胞癌は0型,5型が多くみられた.病期はstage III a21.7%,stage III b17.7%,stage IV32.9%と進行癌が多く,stage IVはとくに印環細胞癌と未分化癌で各々46.3%,39、2%であった.5年生存率は全体では43.5%,扁平上皮癌,粘液癌,低分化腺癌,未分化癌でそれぞれ52.4%,50.6%,38.1%,34.1%であり,印環細胞癌では24.2%と低率で,予後は不良であった.稀な大腸悪性腫瘍において,生物学的な悪性度は未分化癌,印環細胞癌,低分化腺癌,粘液癌の順に高いと思われた.

著者関連情報
© 日本大腸肛門病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top