Zairyo-to-Kankyo
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論文
ディーゼルエンジン燃焼ガスの凝縮液による銅系部材の腐食環境検討
保坂 洋後藤 悦子内潟 寛藤川 郁司片岡 寛永吉 隆建石 剛
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2016 年 65 巻 2 号 p. 59-66

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抄録

EGRシステムを搭載したエンジン内部の銅系部材 (C1100)に腐食が発生した.当該部品は鉄系部材 (S45C)と接していることから,通常卑な金属である鉄が優先的に腐食し銅の腐食は抑制されるはずであるが,当該箇所においては銅系部品が選択的に腐食していることが確認された.そこで,腐食に影響していると推定される物質の特定を行うとともに,電気化学的手法を用いて腐食環境と腐食メカニズムの推定を行った.
その結果,銅系部品の腐食には硫酸と硝酸が混合した溶液が影響している可能性が高く,硝酸が存在することで鉄の電位が銅の電位より貴となることを明らかにした.

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© 2016 公益社団法人 腐食防食学会
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