Zairyo-to-Kankyo
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論文
大気腐食環境下における腐食速度解析への電気抵抗法の適用
面田 真孝原田 宏紀梶山 浩志木村 光男
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2016 年 65 巻 6 号 p. 274-279

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抄録

暴露試験中の環境の変化に起因する実環境における鋼の腐食速度の変化を評価するためには,電気抵抗法を用いた腐食モニタリングがもっとも有効であると考えられる.本研究では,沖縄と川崎における暴露試験において,年間を通した詳細な腐食速度変化を計測することができた.また,腐食速度と同時に計測した温度,相対湿度, 飛来塩分量などの環境因子の関係を詳細に解析可能であることが示唆された.加えて,本手法の腐食速度の計測精度を腐食試験片と比較することで検討した結果,その精度は,従来のACMセンサから予測されるものより高かった.ACMセンサから予測される腐食速度の精度が電気抵抗法より低かったのは,腐食速度が高い温度依存性を有するのに対して,ACMの出力は温度依存性が非常に小さいためであると考えられる.

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© 2016 公益社団法人 腐食防食学会
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