抄録
韓国では,国が実施する教員養成機関評価が師範大学の教科教育科のカリキュラム編成と教授任用に変化を与えたとの指摘が多いものの,具体的にその関連性を探った研究はない。そこで,本研究は評価を概観し,国語教育科を対象にその事実上の関連性を明らかにすることを目的とした。教員養成機関評価には,教科教育科のカリキュラム構成や教授任用についての評価項目が含まれていて,評価の実施前と現在の国語教育科の状況を比較すると,教科教育学的に大きな進展があったと言える。しかし,具体的に各周期の評価指標と国語教育科のカリキュラムと教授の専攻の割合の推移を確認及び比較すると,毎周期別の指標が具体的かつ直接的に影響を与えてきているとみるよりは,2000年前後に大きく影響を及ぼしたことは認められるものの,その後の変化は,教員養成機関評価だけの影響と断定するのは難しく,国語教育科の学問的な成立の流れなど,他の要因があると考えられる。