日本教科教育学会誌
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外国人研究者は日本の授業研究の観察から何に気づきどのように学ぶのか
体育授業研究の観察を事例として
敖敦 其其格岩手 昌太郎濱本 想子
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2021 年 44 巻 1 号 p. 23-36

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抄録

本研究は,外国人研究者の立場から日本の体育授業研究を観察することによって,何に気づき,どのような学びをするのかを明らかにすることであった。その結果,以下の2点が明らかとなった。第1に,日本の体育授業研究のシステムや体育授業作りの仕組みに関する気づきと学びである。具体的には,授業研究における3つの段階を構造的に捉えることの重要性である。授業の準備の段階において,授業研究における事前準備の必要性や教師教育者の関わりが重要であることを学んだ。研究授業の実施の段階において,体育授業の目標設定や教師行動に気づき,自国の体育授業と比較する中で体育科の本質を捉え直す契機となった。授業後の協議会の段階において,教師たちの協働的な省察を促す重要性に気づき,指導助言者の役割を学んだ。さらに,協議会の多様なスタイルも学んでいた。第2に,日本の授業研究を支える学校文化に関する気づきと学びである。具体的には,自他国の学校文化の相違を認める寛容性と学校組織や学校管理職との対話の必要性について学んでいた。

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