2022 年 45 巻 2 号 p. 51-60
本研究では,小学校における外国語専科教員の現状に関する認識を明らかにすることを目的とし,単独校勤務3名と複数校勤務3名の専科教員を対象にオンラインによるフォーカス・グループインタビュー調査を実施した。
その結果,6名の専科教員は,学習集団としての育ちが異なる学級差への対応やそのための児童理解を課題として捉えていることがわかった。一方,児童の変容や児童・同僚からの声掛けがやりがいにつながっており,他教員との協働や研修の充実を願っていることも明らかになった。
また,学級担任と異なり複数学級の指導を担当する専科教員は,当該学級の担任などこれまで以上に多くの教職員との連携が必要になっており,よりよい指導の実現に向け,他の教職員や専科教員同士の連携の在り方を模索している現状が明らかになった。