日本サンゴ礁学会誌
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総説
造礁性サンゴ類のストレスと防御機能—生理・遺伝子・生態の視点から—
樋口 富彦湯山 育子中村 崇
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2014 年 16 巻 1 号 p. 47-64

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抄録

サンゴ礁生態系は近年,人為起源によると考えられる様々なストレスに晒されており,その衰退が危惧されている。造礁性サンゴ類(以降略してサンゴと記載)はストレスを受けた際,『白化現象』をはじめ様々な応答を示す。サンゴはストレスに対する防御機構を備え持つと考えられているが,その機能の多くが解明されていないのが現状である。造礁性サンゴのストレス防御機構を知ることは,白化現象等,環境変化により生じる変化に対処する方法を探索することにもつながるため重要となる。近年,遺伝子解析技術の向上により,造礁性サンゴの一種であるコユビミドリイシの全ゲノム解読が完了したことから,今後サンゴのストレス防御機構についての研究が飛躍的に進むことが期待されている。本総説では,高水温や強光など環境ストレスに対する造礁性サンゴのストレス応答について,遺伝子,生理および生態の多角的な視点から理解の現状をまとめる。また,抗酸化物質やマイコスポリン様アミノ酸,蛍光タンパク質などサンゴの持つストレス防御機構についての知見をまとめ,今後サンゴのストレス耐性や防御に関する研究を進める上での展望を述べる。

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© 2014 日本サンゴ礁学会
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