和菓子のあん原料に使われるアズキは, 見た目の色が食味とともに重要視されるため, 品質の重要な特性として種皮色の研究が行われてきた. 本研究では, 種皮色を色相, 明度および彩度で示すことができるXYZ表色系について検討した. 供試したエリモショウズの未熟から成熟までの種子および完熟した種子の種皮色には肉眼で著しい色の違いがみられた. 色相を表す主波長は539.8 (未成熟)∼616.0nm (完熟·濃色) に変異した. 完熟種子において, 明度を表すY値は17.01 (淡色)∼8.92 (濃色), 彩度を表す刺激純度は41.4 (淡色)∼19.8% (濃色) と濃色になるほど値が低下した. 同様の変異はL*a*b*表色系でも表すことができたが, 色相を具体的に主波長で表すことができることからXYZ表色系による表示は有用と考えられた.