岩手大学農学部
2018 年 87 巻 2 号 p. 113-124
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寒冷地の米生産において生殖成長期間中の低温による障害型冷害がいまだ最大の制約である.本総説では障害型冷害が発生する限界温度や被害の定量化法について解説するとともに,雄性不稔を原因とするその発生メカニズムを活性酸素,糖代謝,植物ホルモン,根系の役割などから議論する.また最近のゲノム解析技術の進展により耐冷性に関与する遺伝子領域の同定が進み,それら遺伝子領域を集積した系統による耐冷性強化が進められている.今後の冷害研究の課題と展望について議論する.
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