粒大と品質との関係を明らかにするため, 1989/1990年, 1990/1991年に栽培したコユキコムギを用いて, 原粒を縦目篩を用いて大きさ別に分け, 原粒及び粒大別に製粉された60%粉の粗タンパク含有率, 灰分含有率及びコムギ粉生地の物性などについて試験を行った. 粒大が大きいほど千粒重は大きく, 3.0mmの粒は1.8mmの粒の約3倍の重さであった. 粗タンパク含有率は1989/1990では粒大が大きいほで高くなったが, 1990/1991ではいずれの粒大でもほぼ一定の値であった. 灰分含有率は1989/1990では2.4mm, 1990/1991では2.6mmの粒が最も低く, それより粒大が大きくなるかあるいは小さくなるにしたがって高くなった. 製粉歩留は, 粒大が大きいほど高くなり, 粒大間に1%水準の有意差が認められた. 粉の比表面積(cm2/g)は粒大が大きいほど小さかった. 粉の白さ(R455), 明るさ(R554)は粒大が大きいほどその値は大きかったが, 胚乳の色づき(logR 554/R 455)は逆に小さかった. ファリノグラムの特性値(Ab, DT, Stab., V. V, Wk)及びアミログラム最高粘度は粒大間で有意差が認められなかったが, エキステンソグラムの各特性値のうち, 面積は1.8mmの粒を除けば粒大が小さいほど大きく, 伸長抵抗は粒大の大きいもの及び小さいものが小さかった. これらのことから, 大粒は, 灰分含有率が低く, 製粉歩留が高く, 粉色相が優れているが, ブラベンダー特性はやや小粒の方が優れていた.