高磁界用超電導合金として開発したZ合金ならびにS合金線の確性試験として80kGパンケーキ形コイルを試作した。 このコイルは外層, 内層二つのコイルからなり, 外層はX合金 (Nb-40 Zr-10 Ti) を用いたHISUPER-10Xストリップ, 内層はZ合金 (Nb-62.5 Ti-5.5 Zr) を用いたHISUPER-16 ZMBストリップで巻かれており, あわせて79kGの中心磁界を得た。 またS合金 (Nb-59 Ti-1 Si) を用いた小型ソレノイドをこのコイルの中に挿入し, 三つの組合せコイルで92kGの中心磁界を得た。 これらの実験の結果, 高磁界用超電導合金としてのZならびにS合金は高磁界発生コイル用線材として十分使用できることが確認された。