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ブランチングエンザイム(QE)は, α-1,6-グルカン分岐導入反応を触媒するアミロペクチン合成に必須の酵素である. QEの局在場所は, 単粒デンプンを形成するジャガイモ塊茎において調査されているが, 複粒デンプンを形成する貯蔵性栄養器官では報告されていない. 本研究では, 走査電子顕微鏡(SEM), 透過電子顕微鏡(TEM)による形態学的なアプローチに加え, 免疫電子顕微鏡法でQEの局在場所を検出することにより, 複粒デンプンを形成するサツマイモ塊根におけるデンプンの合成と蓄積の機構について検討した.