1998 年 54 巻 p. 33-42
一般教育課程の1年生,6学部5,500名を対象に情報リテラシー教育をどのように行うか。慶應義塾大学日吉メディアセンターでは,中長期目標を設定し,段階を踏んだ情報リテラシー浸透作戦を開始した。第1段階は図書館とコンピューターの利用についてのオリエンテーション,第2段階は蔵書検索システム(OPAC)セミナー,第3段階は授業内での「情報リテラシー入門」である。利用者教育から情報リテラシーへの変化を米国における議論を参考に跡付け,日吉メディアセンター自身の利用指導の歴史を振り返って,カリキュラムとの連携を重要な観点として持つに至った。1998年度は3学部の授業内で入門編として講義「情報リテラシー入門」を担当している。入門編の内容について提案する。