口腔衛生学会雑誌
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原著
高校生におけるDMF歯数の増加と口腔保健行動との関連
澤田 ななみ竹内 倫子田畑 綾乃江國 大輔森田 学
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2020 年 70 巻 4 号 p. 190-195

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抄録

 これまで幼児や小・中学生のう蝕発症の要因に関する報告は多いが,高校生では少なく,縦断研究はほとんどない.本研究では高校生のう蝕発症に関連する要因を調べることを目的に,2年間の前向きコホート研究を行った.対象者は岡山市内の私立高等学校で,2016年4月(1年生)(ベースライン)と2018年4月(3年生)(再評価)に定期健康診断で歯・口腔の健康診断を受診した生徒とした.口腔内診査と質問票調査を行い,2 年間のDMF歯数増加とベースライン時の口腔保健行動との関連をロジスティック回帰分析で検討した.160名(男子62名,女子98名)(平均年齢15.0±0.24歳)を分析した.ベースライン時のDMF歯数は0.86±1.75であった.DMF歯数増加群は72 名(45.0%)であった.ロジスティック回帰分析の結果から,DMF歯数増加と有意な関連が認められたのは,「1年生時のDMF歯数が1以上」「フッ素入り歯磨剤を使用しない」「糖質ゼロ等表示食品を選ぶ」および「過去1年間に歯科医院で歯のそうじを受けた」の4項目であった(p<0.05).結論として,高校生において,フッ素入り歯磨剤を使用することがう蝕発症を抑制する可能性が示唆された.

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© 2020 一般社団法人 口腔衛生学会
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