34 巻 (1984) 5 号 p. 520-530
鹿児島市内保育所児の口腔内状態を明らかにするとともに, その歯科保健実態と現状から, 幼児期における保育所の歯科健康管理に対する役割の考察を行なった。対象は, 鹿児島市内保育所17カ所, 1200名である。年齢分布は0歳から6歳までであった。
以上の対象者について, アンケート調査 (歯みがき, 間食の摂取状況), 齲蝕, 不正咬合, 異常歯そして歯垢付着状態について診査した。以上調査項目から次の結果を得た。
1) 鹿児島市内保育所の歯科保健状況は不良であり, 所児の齲蝕罹患状況も不良であった。特に3歳, 4歳児は著しく不良であった。又, 口腔衛生状態も不良であった。
2) 在所期間による齲蝕罹患率に差は示されなかった。
3) 齲蝕罹患状況と間食の摂取回数ならびに, 定検の有無とで有意の関係を示した。
4) 保育所における歯科健康管理の1案を提示した。