生活環境における発がん関連物質への曝露実態に関する研究の一環として, これまでに作成したいくつかの手法 (個人曝露空気のニコチン濃度, PAH濃度及び変異原性, 尿の変異原性, 尿のニコチン・コチニン濃度及び変異原性など) を組み合わせて小規模な実態調査を実施し, 空気中の発がん関連物質の個人曝露に及ぼす喫煙及び受動喫煙の影響について検討した。その結果, (1) 個人曝露空気のニコチン濃度は, 個人曝露空気の変異原性や尿のコチニン濃度, 尿の変異原性と良好な相関を示すこと, (2) 尿の変異原性と個人曝露空気のピレン濃度は他のPAH濃度と比較して良好な相関を示すこと, また (3) 尿のコチニン濃度とも良好な相関が認められるものの, コチニン濃度の低い非喫煙者を対象とした場合, 相関係数の低下が認められることなどが判った。