環境化学
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GC/MSによる浮遊粉じん中の多環芳香族炭化水素類及びn-アルカン類の分析
―超音波抽出溶媒の検討と環境試料への適用―
田辺 顕子
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7 巻 (1997) 4 号 p. 841-849

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抄録

大気浮遊粉じん中に存在する多環芳香族炭化水素 (PAH) 8物質及びn-アルカン10物質を対象として, 超音波抽出後, GC/MSで定量するために, 従来用いられている溶媒より有害性の低い抽出溶媒を検討した。16種の溶媒について, ハイボリウムエアサンプラーで石英繊維ろ紙上に採取した浮遊粉じんの実試料を超音波抽出する際の抽出効率を比較した。その結果, エタノール: シクロヘキサン (1: 3) を用いることにより, 従来から用いられているエタノール: ベンゼン (1: 3) に匹敵する良好な結果が得られた。本法によるPAH及びn-アルカンのサロゲートの回収率は83~103%, 相対標準偏差は10%以内であった。新潟県内4地点で浮遊粉じん試料を採取し, PAH及びn-アルカンを測定した結果, ベンゾ [a] アントラセンを除くPAH7種及びn-アルカン10種の合計濃度はそれぞれ0.79~8.0ng・m-3及び7.7~84ng・m-3で, 特に妨害もなく良好に測定することができた。また, 浮遊粉じん中における各物質の比率を比較すると, PAHでは地点による差が小さかったのに対し, n-アルカンでは地点による差が若干認められた。

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