2017 年 11 巻 3 号 p. 210-214
乾癬患者において, 尋常性乾癬は90%以上を占める主たる乾癬における疾患で, 有病率は日本では0.1%前後と推定されている。各種の乾癬治療が現在行われているが, その基本は外用療法である。しかし, 外用療法はその治療の煩雑さ, コンプライアンスが悪いことから外用アドヒアランスは必ずしもよくない。そのため, 外用がしっかりと行われないことから皮疹が悪化し, さらに患者アドヒアランスが低下することが多い。しかし, 外用治療がうまくいかないような症例においても, 患者および治療特性を勘案して, 外用療法を1日1回の簡便な方法に変更または, 外用療法と紫外線療法あるいは内服療法と併用などしてすみやかに皮疹を寛解導入することで, 患者アドヒアランスを上げ乾癬治療を成功させる重要なポイントであることを報告する。